ショパンのノクターンの全て
第16回(2010年)ショパン国際ピアノコンクール優勝者ユリアンナ・アヴデーエワの弾くノクターン(夜想曲)
フレデリック・ショパンの代表作といえば、やはりノクターン(夜想曲)は外せません。
現代のJAZZにも通じるような、繊細で甘く美しい旋律♪クラシック音楽の可能性を広げたショパンはやっぱり天才です。
ショパンはノクターン(夜想曲)を生涯に渡り作曲し続けました。
そのくらい、ショパンにとってノクターンはライフワークに近い分野だったと言えるのではないでしょうか。
ショパンはノクターンという分野の音楽をよりロマンティックで芸術性のあるものへと昇華させました。そんな夜想曲の中から特にお気に入りの曲を厳選してご紹介します☆
Nocturne(ノクターン:夜想曲)
Op55-2
ショパンのノクチュルネの中でも一番好きな曲です。出だしからいきなり独創性があり、美しい旋律が続きます。特に2:41~の部分が好きです☆
1843年に完成。ショパン34才頃。教え子のジェーン・ウィルヘルミナ・スターリング嬢に献呈。
Op15-1
この曲もすごく好きです♪左手の伴奏が夜想曲にしてはリズミカルな感じがするのに、それでいて静かで幻想的な雰囲気を保っている不思議な曲です☆途中で激しくなるのも独特ですね。
1832年に完成。ショパン23才頃。ドイツの作曲家フェルディナント・ヒラーに献呈。
Op32-2
どことなくジャズっぽい感じもするこの曲ですが、20世紀に入ってから、なんと編曲されてバレエ音楽(「レ・シルフィード」別名は「ショピニアーナ:Chopiniana」)にもなっています。1837年に完成。ショパン28才頃。カミーユ・ド・ビルリング男爵夫人に献呈。
Op9-3
Op9は3曲とも有名ですが、私はこのNo3が一番好きです。優しくて美しい曲です♪
1831年完成。ショパン22歳頃の作品。
ショパンが愛したピアノメーカー、プレイエルの社長カミーユ・プレイエルの妻マリーに献呈
Op9-2
ショパンのノクターンの中でも一番有名な曲かもしれませんね♪映画やアニメなど様々な場面で使われています。個人的には、なぜか雨のイメージが浮かびます。1831年完成。ショパン22歳頃の作品。ショパンが愛したピアノメーカー、プレイエルの社長カミーユ・プレイエルの妻マリーに献呈。
Op27-1
夜想曲でありながら、途中から壮大で激しさも魅せてくれる独創的な曲♪
1835年に完成。ショパン26才頃の作品。
Op62-2
ショパンの生前最後に出版されたノクターンです♪なぜかノスタルジーを感じてしまう、すごく美しくて甘い旋律が好きです☆
1845年に完成。ショパン36才頃の作品。
ショパン全ノクターン
●ノクターン(夜想曲)<生前出版18曲>
・Op72-1(1827年完成)
ホ短調
・Op番号なし(1830年完成)
夜想曲 嬰ハ短調
「レント・コン・グラン・エスプレッシオーネ」
・Op9(1830-31年完成)
3つの夜想曲
第1番 変ロ短調
第2番 変ホ長調
第3番 ロ長調
・Op15(1830-33年完成)
3つの夜想曲
第4番 ヘ長調
第5番 嬰ヘ長調
第6番 ト短調
・Op27(1834-35年完成)
2つの夜想曲
第7番 嬰ハ短調
第8番 変ニ長調
・Op32(1836-37年完成)
2つの夜想曲
第9番 ロ長調
第10番 変イ長調
・Op37(1838-39年完成)
2つの夜想曲
第11番 ト短調
第12番 ト長調
・Op48(1841年完成)
2つの夜想曲
第13番 ハ短調
第14番 嬰ヘ短調
・Op55(1843年完成)
2つの夜想曲
第15番 ヘ短調
第16番 変ホ長調
・Op62(1846年完成)
2つの夜想曲
第17番 ロ長調
第18番 ホ長調
・Op番号なし(1837年完成)
ハ短調